【武蔵新城】メゾン・ヴェールN 4
【川崎:JR南武線沿線】
ストーリー

「いってきます!」
恭平と藍、空は、一緒に家を出た。
「パパ、今日は幼稚園でお花見っていうのをするの。桜の下でお団子を食べるんだ~」
「おっいいね!楽しんでおいで。」
毎朝、駅までの道を3人で歩き、「きょうの予定」を話すのがここ最近の日課。
宇都宮から武蔵中原に引っ越して2週間。新しい暮らしのリズムが生まれようとしている。
恭平が転勤を言い渡されたのは、ちょうど1ヶ月前の3月初旬。
転勤があることは知っていたけれど、実際に転勤した同僚はおらず、縁のない話だと思い込んでいた。
あと数年は、娘の空が小学生になるまでは、宇都宮でのんびりと暮らすものだと思っていたから、想定外の事態に恭平と藍は混乱を隠せなかった。
恭平と藍は、高校の同級生。
社会人になって地元の同窓会で意気投合し、3年前に結婚した。2年前に空が生まれて3人暮らし。恭平は大学卒業後からIT系の企業に勤め、藍は保育士として働いていた。
2人とも宇都宮を出て暮らしたことがなかったから、初めての都心での生活に向けて何をどう進めたらよいかわからず、不安でいっぱいだったのだ。
とはいえ、転勤が決まったからには動き出さなければならない。
恭平と藍は、転勤先の住まいについて調べ始めた。
「恭平の勤務先は、桜木町というところよね?桜木町って、あの「ゆず」の歌に出てくるところじゃない?」
「そうそう。なんかあの辺に「ゆずの木」っていうファンの聖地があるらしいよ」
「へえー、おもしろいね。こうやって地図を見てみると、横浜にも住宅地が結構あるのね。観光地やビジネス街だけだと思ってたわ」
「本当だね。「横浜に住んでます」って一度でいいから言ってみたいなあ。笑 あ、そういえばこの前テレビで、武蔵小杉はたくさんマンションが建って暮らしやすいエリアだって紹介してたよ!」
「その番組一緒に見たよね。武蔵小杉にはおしゃれなカフェもいっぱいあるって言ってた!」
「せっかく住むのならカフェ巡りも楽しみたいね。」
「うん。ねえ、、まずは一度行ってみない?」
社会人になって地元の同窓会で意気投合し、3年前に結婚した。2年前に空が生まれて3人暮らし。恭平は大学卒業後からIT系の企業に勤め、藍は保育士として働いていた。
2人とも宇都宮を出て暮らしたことがなかったから、初めての都心での生活に向けて何をどう進めたらよいかわからず、不安でいっぱいだったのだ。
とはいえ、転勤が決まったからには動き出さなければならない。
恭平と藍は、転勤先の住まいについて調べ始めた。
「恭平の勤務先は、桜木町というところよね?桜木町って、あの「ゆず」の歌に出てくるところじゃない?」
「そうそう。なんかあの辺に「ゆずの木」っていうファンの聖地があるらしいよ」
「へえー、おもしろいね。こうやって地図を見てみると、横浜にも住宅地が結構あるのね。観光地やビジネス街だけだと思ってたわ」
「本当だね。「横浜に住んでます」って一度でいいから言ってみたいなあ。笑 あ、そういえばこの前テレビで、武蔵小杉はたくさんマンションが建って暮らしやすいエリアだって紹介してたよ!」
「その番組一緒に見たよね。武蔵小杉にはおしゃれなカフェもいっぱいあるって言ってた!」
「せっかく住むのならカフェ巡りも楽しみたいね。」
「うん。ねえ、、まずは一度行ってみない?」

不安をなんとかワクワクの気持ちに変えるべく、2人は両親に空を預け、横浜、武蔵小杉、そして人気エリアと言われる二子玉川を、週末の休みを使って回ってみることにした。
「わあー。都会って感じ!すごいね!」
「こんなところで働くなんて、想像もしてなかったよ」
「本当ね。こんなに人がたくさん行き交う街で暮らすなんて。ちゃんとやっていけるかしら。。物件を探してみたけれど、横浜、武蔵小杉、二子玉川はさすが人気エリア。高くてとても住めないわね。都内なんてとてもじゃないけど無理。」
「そうだね。想像をはるかに超えていたね。どうしようか、、、。あ、そういえば友人の知り合いが賃貸のオーナーさんらしくて、もし困ったことがあればどうぞってさっき連絡が来たんだ。一か八か、一度尋ねてみるのもいいかも。」
恭平はさっそくオーナーに連絡をし、奇跡的に次の日に会えることになった。
待ち合わせたのは、武蔵中原駅。武蔵小杉からJR南武線で一駅の距離とはいえ、昨日回ったエリアとはなんだか違うゆったりとした空気に、2人の緊張は少しずつほぐれていった。
オーナーさんは、とても気さくで親切な人だった。長年このエリアに住んでいて地域の事情も熟知しているし、空にぴったりの幼稚園を紹介してくれたことにとても信頼が持てた。
そして何より2人がワクワクしたのが、家だ。賃貸物件の内覧といえば、物がなにも置かれていないガラリとした空間を想像するが、そこはカフェ好きの2人が訪れるのを待っていたかのように、ボタニカルなテイストでステージングされていた。
「わあ。なんかとても素敵・・・!」
「うん。いいね!」
「よくある普通の間取りなのに、アレンジでこうも変わるのね。こんな風に棚にレコードを飾りたいね。」
「観葉植物はここで、こっちにはデザイナーズチェアなんか置いちゃったりしてね。」
「ふふふ。」
恭平と藍は、一瞬でその家が好きになった。
不安の中にも、憧れがあった都会暮らし。でもどこかで故郷との共通点を見つけ、心を繋いでおきたかったのかもしれない。その家から見上げる空は、とても広く感じられた。2人が回った都会のイメージとは少し違う、故郷で見るような広い空。
「やっぱり、こういうところが落ち着くね。背伸びをしない。でも、自分たちらしい暮らしを実現しながら、少しずつチャレンジもできる。ここはそんな場所なんじゃないかな。」
「うん。私、この家がいいな!」
「ここから、新しい暮らしを始めよう。」
恭平と藍、空の日課は、
毎日一緒に駅まで歩きながら「きょうの予定」を話すこと。
週末に、武蔵小杉や元住吉、溝の口のカフェを巡ること。
横浜までドライブすること。
IKEAで買い物すること。
植物園で観葉植物の品定めをすること。
まだまだたくさん、やりたいことが湧いてくる!
Fin.
物件概要
間取 |
3LDK |
---|---|
広さ |
57m2 |
アクセス神奈川県川崎市中原区下新城2丁目3-25
|
マップ
神奈川県川崎市中原区下新城2丁目3-25
オーナー
長戸隆彦
16歳から10年間サンフランシスコに留学し、学生時代を過ごしました。
2012年より親とともに大家業をスタート。2018年に社宅として活用された建物をシェアハウスにコンバージョンし、現在管理などに携わっています。
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